好き、だった。☆☆☆

 はじめての失恋、七つの話
好きになったのは、手に入ってはいけない人だった  有川浩
安西さんには妻があるが、「そんなの構わない」と思っていた  朝倉かすみ
彼女とわたしはいつも特別で、最高の友だちだったのだ  梨屋アリエ
売れない漫画家である僕の娘・ミカが最初恋をしているらしい 石原まこちん
年に一度の社員旅行。海のそばでは、誰もが恋を語りたくなる  吉野万理子
もうこれでだいじょうぶ。あたしはあいつを忘れられる  紺野キリフキ
好きって気がついたけど、村崎くんは遠くにいってしまった  宮木あや子

年末でバタバタ、気持ちも落ち着かないけれど
そんな時は短編か!と思って読み始めた。

やっぱり有川さん。おもしろい。
双子の兄のフィアンセに恋してしまった弟…


最後の宮木さん。切なかったけれどよかった。
恋とは気付かず、引っ越ししていった彼が事故で亡くなってしまった…
とてもいいお葬式だったよと母に告げるところが何故か爽やかで応援したくなる。


不思議な物語で引き込まれたのは紺野さん。
とげ抜き師の仕事を姉から引き継いだが困った客が来る。
背中にとげがあって何度抜いてもまた生える
とげはとげではなくて二葉のように芽を出した…

この三作に☆3

読んでいて思ったことは
初恋ってふられても「好き、だった」んじゃなくて「今もずっと好きなまま」なんじゃないかなって。