ネバーランド 恩田陸 集英社文庫 2005・7・21 完読 2005/07/21 20:29


☆☆☆☆
 恩田さんの学生モノ。青春と言ってしまうには軽すぎて、この青春の中にいる4人に悪い気がしてしまう。

 場所は伝統ある男子寮の中でのできごとで、景色としては狭いはずなのに4人関係はどんどん深くなり、それが個人としても自分を確認することになっていく。
 夜のピクニックでもそうだった。恩田さんにかかれば、ただ歩くだけの設定の中にたくさんのモノが詰め込まれていた。

たった七日間のうちに、大人に近づく彼ら。とても個性的な4人で私が高校生なら憧れるのは美国君かな…。恩田さんはまともすぎるって言うけれど。自分が発した言葉が人にどう取られているか心配してしまう気持ちがよくわかる。

いつもはざわざわとした学生寮。帰省しない3人と割り込んできた1人の4人の住処になったから、そこがネバーランドに成りえたのだろう。

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まゆ > 閉じた空間の中での出来事は、だからこそいっそう深くなるのかもしれませんね。好きな話です。が、ドラマ化はしないでほしかったなあ(苦笑) (2005/07/21 20:05)
three bells > まゆさんこんばんは!ドラマ化していたなんて知りませんでした…(汗)知っていたら見てしまうかも、知らなくって正解ですか。 (2005/07/21 20:28)