哀しい予感 吉本ばなな 角川文庫 2005・11・3 完読 2005/11/06 22:06


☆☆☆☆
自由気ままな弥生のおばさんの身に、何か哀しい事が起こるお話かなと読み始めました。

弥生が自分の過去を封じ込めてしまっていたのは、予感を感じてしまった自分への罰であり、幼い知恵だったのでしょう。

封印された過去を思い出す心を支えてくれた哲生。
哀しい予感ではあったけれど、哲生との出会いは哀しい予感が現実になったからこそ。

前を向いている清々しい顔をした弥生が思いうかびます。

表紙の絵はおばさんの、ゆきのさんだったのですね。
パジャマ姿でだらだらしているのに美しく感じる女性。いいですね。