乙一 角川スニーカー文庫 ¥ 2005.11.5 完読 2005/11/06

22:38

☆☆☆☆
初の乙一さん。表紙の絵などからずいぶん若い人向けな作家さんだと思い避けていました。
怖いもの中心で書かれているのかと思っていて、うっかり読んで夜中にトイレに行けなかったり、お風呂で髪を洗えなかったらどうしようとも思って読めませんでした。

読んでみたら短編なのに充実していました。

未来予報
手を握る泥棒の物語
フィルムの中の少女
失はれた物語

の4編で、どれも良かったですが最後の、失はれた物語に一番感動しました。

 結婚するまで音楽教師をしていた妻と喧嘩して出社した朝に事故に遭ってしまうなんて。
植物人間のようになってしまった自分ができる事。
寝たきりの夫に自分ができる事。
こうなってしまってからの方が相手を思う気持ちが強くなっているのですね。

失ってからわかること。ほとんどがそのように思います。残念ですが。

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nanao > 失はれた物語
わたしも好感もてました。
だから、今を大切にしないといけないんですね。 (2005/11/07 07:37)
three bells > 朝は一日の始まりだからお互い気をつかいます。今を大切に、こういう本でときどき気づかないと、つい忘れてしまいます。 (2005/11/07 18:34)
kanakana > 私は「未来予報」が好きです。切ないんだけど前向きなところにぐっときちゃって。 (2005/11/08 14:27) three bells > kanakanaさん、未来予報も切なかったですね。鼻差で2位の位置につけています。手を握る…が乙一さんは気に入っているらしいですが。 (2005/11/08 20:38) キイロイトリ > 失われた物語は少しこわいなと思う部分がありましたが、普通に生活できるありがたさを痛感しました。私も未来予報に一票です♪ (2005/11/08 21:01) three bells > キイロイトリさん、怖かったのはフィルムの中の少女で、お風呂で読んでしまったのですよ。怖いの苦手で失敗しました。怖くない乙一さんのお薦め教えてください♪ (2005/11/08 21:13) キイロイトリ > フィルムの中の少女、怖いですよね〜。お風呂で、だともっと怖そう。。だんだん、こちらを振り返ってくる少女に背筋がぞわぞわっとしました。乙一さんの作品で、他に読んだのは「きみにしか聞こえない」だけなのですが、この作品も哀しくて切ない感じでした。オススメです♪ (2005/11/08 22:35) three bells > キイロイトリさん、ありがとうございます☆さっそく読んでみます! (2005/11/09 21:26)