ささらさや 加納朋子 幻冬舎 2006.1.17 完読 2006/01/17 08:09

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てるてるあしたを先に読んでしまったので、さやさんが気になっていました。

 突然最愛の夫に先立たれ首の据わらない赤ちゃんと生きていかなければならなくなった…
夫の縁者が子どもを欲しがり、そこから逃げるようにして「ささら」の土地にやってきた「さや」
土地のお年寄りに助けられて子育てする、さやの芯からの素直さが心にしみました。

 友達になったエリカがさやに
「傍目にはそんなふうに見えないけれど、内側にはよく切れる刀をしまっているんだ」
鞘と莢を間違えていった言葉だけれど、本当にそうかもしれない。
まごまごしているようできっちり善と悪を自分なりに分類している所なんかしっかりしてる。ただ、悪だってさやにかかると善の分類になってしまいがちだけれど。

 人間っていつも受け入れてもらいたいんだ、さやは人を受け止めてやわらかく返していけるから人生の目が肥えたお年寄りから守られ、本音の友だちもできるんだと思った。

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kanakana > ストーリー自体は面白かったんですが、さやのキャラがちょっと苦手でした(笑)でも、「てるてるあした」も読んで見たいと思っています。 (2006/01/17 23:03) three bells > kanakanaさん、そうですね、あまりにも良い人過ぎて私もどちらかというと苦手です(ふふっ)それよりお年寄りがステキでした。いつまでも憎まれ口たたける同級生がそばにいるという事もうらやましいです。久代さんの四角張ったおばあさんかと思いきや、お茶目なところ大好きでした。 (2006/01/17 23:23)