ハーフ 草野たき ポプラ社 2006.8.25 完読 2006/08/25 14:13

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 今年の春から念願の犬を飼いはじめました。
一人っ子のわが子も兄妹を欲しがって「さんぽだって、なんだってする!」と言っていましたが実際問題、毎日は無理でした。
私が欲しくて飼ったのだから、たまに世話をしてくれるだけでありがとう、って気持ちです。
ほとんど成犬になっていたのにペットショップに売れ残っていました。まるで私が来るのを待っていたかのように…
頑固で臆病なお嬢さんですが、今までいなかった頃が思い出せないくらい生活の一部です。

 長々前置きしました。
このハーフは小学生の男の子と46歳のお父さん、そして犬のヨウコの三人暮らしのお話。
真治君は、お父さんからおまえの母は犬のヨウコだと教えられてきた。
犬を飼っている人は、犬も家族の一員と考えているから何の不思議ともおもわないかもしれないが、真剣に父さんはヨウコを奥さんのように扱う。
それで良いかな、このままでも十分幸せなんだけれど…

 今の生活に目をつぶって気づかないふりをしてきた、忘れてなんかいないのに心の隅に掃き溜めて考えないようにしてきた事に、言葉を話さないヨウコが気づかせてくれたんだ。

草野たきさん、これで三作目だけれど一番スキです。

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トントン > three bellsさん、おはようございます♪実際に犬を飼っているとさらに本が楽しめそうですね。うちも実家に犬がいるのですが読んでいる時はいつの間にか想像しながら読んでました。主人公はけっこう複雑な家庭環境に置かれているんだけど、明るさもあって重すぎないんですよね。私も好きな作品です。 (2006/08/27 06:47)
three bells > トントンさん、ありがとうございます。お父さんとヨウコの関係が切なくて…。素敵なお父さんでした♪ (2006/08/27 13:54)