流れ星が消えないうちに 橋本紡 新潮社 2006.9.4 完読 2006/09/05 21:21


☆☆☆☆
 初めての橋本さん、読んでみたかったんです、電撃で活躍されていて人気があるんですよね。で、男性なんですよね。と念押ししたくなるほど切なかった…

 帯に「深い悲しみの後に差し込む一筋の光。苦しいくらいピュアなラブストーリー」とあったので、泣かし系かい!と思って少し冷めてよみはじめました。

 主人公は奈緒子、二十歳の女の子。
一年半前に恋人(加地君)を亡くしてから、彼との思い出の詰まった自分の部屋で眠れなくなり玄関で眠るようになった。
今は亡くなった恋人の友だち、巧と付き合っていて悲しい事は忘れたいと思っている。
 父の赴任に九州へ母と妹が付いて行ったために実家に独り暮らし。ひょっこり父が九州の家から家出してきた…

 各章の進み方は、奈緒子の視点からと巧の視点からの交互になっていて、奈緒子と巧がどれほど加地君を大切に思っていたかよくわかる。

 恋人との愛、親子の愛、姉妹(姉弟)の愛、がいっぱいつまって読後感は最高でした。
広い野原の真ん中で、ゴロンとよこになって爽やかな風をほほに感じた作品でした。

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とらいぽっど > 橋本紡さんの『ひかりをすくう』を読んだばかりです。とても素敵なお話でファンになってしまいました。文章がとてもきれい・・・。次は『流れ星が消えないうちに』を読んでみます。本当に男性なんでしょうか?女性が書いたとしか思えないですね。 (2006/09/15 19:48)
three bells > どらいぽっどさんはじめまして!レスいただいていたのに連絡が来なくて遅くなりました、ごめんなさい。
橋本さんは少し前に新聞でお写真を拝見したのですが、ロングヘアーの殿方でした。『ひかりをすくう』ですね、読みたいリストに入れておきます♪ (2006/09/24 22:51)