12歳出会いの季節 楓子と悠の物語1☆☆☆

12歳-出逢いの季節- -楓子と悠の物語 1- (講談社青い鳥文庫)

12歳-出逢いの季節- -楓子と悠の物語 1- (講談社青い鳥文庫)

 母を病気で亡くした楓子が父と母の田舎へ引っ越す事になった。楓子は仕事人間だった父を許すことができない。「今更、お母さんが死んでしまってからでは遅すぎるのよ」そう思いながらも母の妹である小枝子おばさんがいる田舎へ行く事は嬉しい。これから住む事になる古い洋館に足を踏み入れたとたん記憶が甦る。「あたし…ここをしっている」
引っ越しの日、楓子は視線を感じる。それは、以前この洋館に祖父が住んでいた悠だった。
 風の館の物語に始まりが似ていて、ありがちありがち…と冷めて読み始めたところ悠の母が出てきたあたりから、謝っても許されない事が重くてそれでも解決していく様子がとても救われた。