サンネンイチゴ 笹生陽子 理論社 2005.9.5 完読 2005/09/06 15:42

☆☆☆
 人に話しかけたりするのが苦手な引っ込み思案の森下ナオミ。心の中は反発したり、こんな風だったらかっこいいのに、と思っているけど行動には出せない。
 小学校のときから目立っていて、人に迷惑かけるでもなく大人にでも臆することなく話ができるアサミと中学2年になって同じクラスになった。
 ナオミが無くした(盗られた)かばん探しがきっかけでアサミと触れ合うようになり、自分を少しずつ出せるようになっていく。

 ナオミは言葉を飲み込んでしまうのは、自分に自信がないからだけで、考えはとってもしっかりもっていて芯の強い子だと思う。
 かばんを無くした事から事件にまで発展して、とても楽しかった。
 アサミから脅されて使われてるのでは無いかと勘違いした野々村さんが、ナオミが迷惑がってると勝手に伝えてしまってもナオミは「野々村さんに、いい加減な返事ばっかりしていた私が悪いんだ」と誤解を解いていく所がうれしかった。

 この頃読む本の中では男前な女の子が頑張ってる。男の子はどちらかというと、頼りなさげだが支え役。とても良いバランスです。

                                                                                                                                                              • -

北原杏子 > 笹生さんの作品でははじめて女の子が主人公ということで、楽しんで読めました。自分自身の学生時代のことなど振り返ってみたりしてね。ちょっと男の子っぽくて強い女の子、好きです。自分がそうでないだけに、読んでて爽快でした、アサミさん。 (2005/09/07 00:01)
three bells > はじめての女の子主人公、そうですね。杏子さんに言われないと気がつかなかったです。爽快笹生作品。決断力と行動力。今でもずーっと憧れています。 (2005/09/07 08:26)
キイロイトリ > 笹生さんの本は読んだことないのですが、気になる作家さんの1人です。今後ぜひ読んでみたいです♪ (2005/09/21 20:39)
three bells > 笹生さんの作品はほとんど読んだつもりですが学生モノですごく読みやすくて大好きです。 (2005/09/21 21:30)