その日のまえに 重松清 文藝春秋 2005.9.28 完読 2005/09/29 16:47

☆☆☆☆
 死について、大切に書かれた作品。

 「ひこうき雲」「朝日のあたる家」「潮騒」「ヒア・カムズ・サン」
その日のまえに」「その日」「その日のあとで」7編

それぞれが近い場所でそれぞれの別れを迎えていたのだな。

 その日を迎える人、その日を支える人、その日で終わる命、その日から始まる生活。
最愛の人だからこそ。

 最愛の人の死を忘れるときがくるだろう、けれど必ず、いつだって思い出す。

 死は悲壮でこんな愛しむようにその日を迎えられる人ばかりではないとおもうが、重松さんの死に対する美しい小説だ。

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さくら > どの章もそれぞれにいいお話で泣けましたが、特に「その日」号泣でした〜。「死」がテーマですけど、重松さんらしい温かさと優しさでいっぱいの物語でした。 (2005/09/29 17:36) three bells > 私はその日の3編ともに泣けましたが、特に「その日のあとで」で山本さんの事と山本さんに託した手紙で奥さんの気持ちがじんじん痛かったです。肉親、他人にかかわらず、死に対面すると残された人の人生に影響深いのだと思いました。 (2005/09/29 20:20) 雨あがり > この本、今図書館に予約中です。楽しみです。 (2005/09/29 21:39) nanao > 死に対する美しい小説
無であることが美しい、それが美たる所以なんでしょうね。
予約が120件もあり、どうしようか迷ってます。 (2005/09/30 00:09)
three bells > 雨あがりさん、ゆっくり浸ってください感想楽しみにしています。 (2005/09/30 19:30)
three bells > nanaoさん、自分だったら…と考える事がたくさんありました。私ならもっと自分勝手にわがままにしてしまうだろうと思います。重松さんの物語はとても思いやりにあふれていて、美しすぎてそれでも全然しらけずにどんどん涙がでてきました。
それにしても120人待ちはきついですね。 (2005/09/30 19:41)