スローモーション 佐藤多佳子 偕成社 2005.10.19 完読 2005/10/20 00:27


☆☆☆
 もうすぐ16歳高校1年生の柿本千佐は母親違いで6歳上の兄がいる。
兄はバイクの交通事故で、死にかけたくらいの大きな事故で足をひきずっている。
家にずっといるプータロウ。
 父は厳格な人、兄と父は仲が悪い。母は兄に少し緊張したようにしゃべる。

 兄はかつて傷害事件を起こしていて高校でも有名人。そんな妹なんだから不良のレッテル貼られたってどうぞご勝手に、って思っている。だから期待にこたえて?ワルで通っているクラスメイトと付き合っている。
 千佐は水泳部。タイムをすこしでも縮めたいと思って練習している横でスローに平泳ぎする及川周子。
彼女はやる事すべてがスローで皆は相手にしない、それどころか及川の父が殺人者だと噂をたてる。

 足の悪い兄と風変わりな及川が何故か出会い、二人を千佐は腹立たしく感じるのだった。

 千佐が感じるイライラと、兄と及川がそれぞれ知り合って変わっていく姿が魅力的。
二人の事を知らないうちに見守る形になってしまって、そうしながら自分の今いるところを確認しているような千佐がかわいい。

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nanao > 私とは対極の二人のようですね。
スローモーションというは大の苦手です。
これを読むと私も、変われそうです。 (2005/10/22 00:05)
three bells > nanaoさんスローは3日で慣れるそうですよ。サマータイムは弟が見守る恋の物語でしたが今度は妹がしっかりみつめています。 (2005/10/23 09:49)