ナイフ 重松清 新潮社 2005.10.22 完読 2005/10/23 10:51

 エイジの文庫化によるあとがきの中で重松さんが「エイジとナイフは兄弟のような関係だと思っている」と書かれていたので是非読みたいと思った。

 いじめがテーマとは知らずずっしりときてしまった。
今は誰がいじめの対象になるかわからないゲームのように始まるらしい。そして自分がいじめられていると認めないことでプライドを保てると。
親にも知られないように。
 いじめは色々なパターンがあってその一部を重松さんは短編にまとめたのだろう。

 読んでいてつらい。いじめられるほうは心が縮んで壊れ、いじめるほうも心がトゲだらけで壊れていると思う。
重松さんのこの短編はいじめの表面だけでなく潜んでいる理由と明日へ続く希望ももたせてくれた。

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キイロイトリ > いじめがテーマなんですね。エイジより重そうな感じでしょうか。「エイジとナイフは兄弟のよう」というところを見ちゃうと、読みたくなります。メモしときます。 (2005/10/23 21:10) three bells > いじめはされてみなければわからないし、こんな事くらいでということが人をすごく傷つけている事があります。だからどこからが軽くてどこまでが重たいと言う事も無い。すごく残酷な事も書いてありますがいじめだけの内容に留まらない重松さんの思いを感じました。どうしても親の立場で読んでしまい、自分ならどんな風に接していけるの?と自問自答をくりかえすばかりです。 (2005/10/23 22:41) すもも > 「エイジ」も「ナイフ」もまだ読めていません。最後に希望を持たせてくれる終わり方、というのがいいですね。 (2005/10/26 16:26) three bells > すももさん、とっても重い題材ですが重松さんらしいな、と思います。ゆっくりかみ締めてまたいつか再読したいです。 (2005/10/26 21:18) じゅりん > 私も今この本を読んでいる最中で、2話目の「ナイフ」を読み終えたところです。本当につらくて、心が痛くて、涙があふれてきました。わたしもthree bellsさんと一緒で、どうしても親の立場で読んでしまいます。将来、自分の息子がこんなわけの分からないいじめにあってしまったら、親としてどう接したらいいんだろうと。 (2005/10/28 10:17) three bells > じゅりんさん、そうなんです。親に知られたくない理由の一つに心配かけたくないのもあるでしょうが親はたよりにならないと思われているのでしょうね。私もいじめられた経験あります、そのときは人生最大のどん底でしたがこの本の内容に比べてみたら、かわいいものだったなと思うくらいです。この本の後はなかなか読書が進まなくてもやもやしています。 (2005/10/28 21:40)