イソップ 青木和雄 金の星社 2006.2.1 完読 2006/02/01 23:04


☆☆☆
 私立の小学校へ通う気弱な少年、立河祥吾は級友におどされて教師のスカートをめくるはめになる。教師の激しい怒りは祥吾を自主退学に追い込む。
 やむなく地域の小学校に転校した祥吾は、イソップとよばれる磯田草馬と、だぼだぼのジーンズをはく柏木千里と出会う。草馬は虐待の深い傷を、千里は兄を亡くした痛みをもっていた。<あとがきより>

 イソップ物語のお話が出てきて、子供たちに大切な事を気づかせてくれる。
 わかっていない両親、子どもが大声をあげてから少しだけ耳を貸す。イソップの里親のママやそこに訪れた大人によって心が修正されていく祥吾。

 子どもを見ているようでどこまで見えているのか自分自身に問いかけながら読んだ。
 どうしたらいいんだろう、どうなっていくんだろう、先のことを考えすぎて不安になる子育て。
 そんなふうに考えすぎて頭を下げていては少ししか周りを見れないな。
 この本でも子どもが親の知らないうちに他人からたくさん学んでいる。どこかでわが子もそうやって助けてもらっているのだろう。
だから、せめて大好きなこといつも知らせていこうと思った。