おりの中の秘密 ジーン・ウィリス あすなろ書房 2006.8.20 完読 2006/08/20 21:19

☆☆☆
 11歳のトムは言葉を話すことができません。なぜ話せないのかは誰にも解らないのですが、声を発しようとしても出てこないのです。
 思いをことばで伝えることのできないトムは、学校でも孤立し、唯一の安らぎを動物園の動物たちとの交流に見出します。
 ある日、トムはゴリラのザンジの信じられないような秘密を知る事になります。やがて「ふたり」は大変な事件にまきこまれることになるのですが・・・(訳者あとがきより)

 言葉をはなせないトムが、「ことばを話せない人と手話のできない人では、単純な事しか伝え合えない。みんなが、ボクの事を赤ん坊のように思っているのはそのせいだ」
「僕は見ることができるんだ。雑音の海にのみこまれて見逃してしまうものがあることをわかってくてたなら…。おしゃべりは真実をおぼれさせてしまう」
など、ズキズキする子とがたくさん書いてあった。

 トムに妹ができて、トムが母さんと妹を心配する所は切なかった。

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ときわ姫 > これ以前読んだことがありました。すごく良いことを言っていると思いましたが、あまりにメッセージを前面に打ち出しているのが物語としてはマイナスかな。言葉を話せないけれどいろいろな思いがあるというのは分かりますが、11歳の子の考えとは思えなかったので。 (2006/08/20 17:25)
three bells > ときわ姫さん、ありがとうございます。私も☆3の理由はそこでした。自分や人を分析しすぎて…。しゃべれないからこそ頭の中で冷静に観察できるのだろうけれど。 (2006/08/20 21:17)