ツー・ステップス! 梨屋アリエ 岩崎書店 2006.10.3 完読 --- 2006/10/03 23:11


☆☆☆☆
 話の筋からいくと主人公は五年生だと思います。
おそろいのものがとても大事に思える年頃。
主人公の小野崎藍は仲良し4人の中の一人でいることがとても大事に思えてなりません。
精一杯気を使っているつもりなのにリーダーシップを取るアイアイのきげんを損ねて遠まわしなはみだし状態になっていきます。

 アイアイは母子家庭で、それを不憫に思うおばあちゃんがなんでも買って送ってくれる品物をみんなにくれたりして自分が一番じゃなきゃいられない。他の二人もアイアイの御機嫌取りみたいなもの。

 4人のグループからはみ出してみて、自分自身や自分の周りが良く見渡せるようになった藍。

「自分に正直になることに決めた。うそをつかなくちゃいけないことも、時にはあるかもしれない。全員が本心をむきだしにしてつきあうのは、なかなか難しい事だと思う。だけど、心をすりむいて、気持ちがねじれたままでいるのは、限界だ」

 心の中を見直してちゃんと前に進める子ども達が増えて欲しいなと思いました。