ミーナの行進 小川洋子 中央公論社 2006.12 完読 2006/12/21 10:15

☆☆☆☆
時間がゆっくり進む懐かしい時代。
頻繁に会うことの無い親戚の家に厄介になった少しの期間の話であって、何がどうすごいというわけではないのだけれど、朋子の過ごしてきた日常とは差のある高級家庭の常識が平然と書かれていて笑える。
高級な家庭ではあるが、贅沢というのではなくてゆとりの中にやさしく漂っている。
美しく、か弱いミーナがポチ子をあたりまえのペットのように従えたり、力強くパン生地を打ったり…ミーナの事は余命いくばくも無いと思い込んで読み始めていたので不思議な感じを受けた。
登場する人物がお互いを思い支えあっていて、博士の愛した数式を読んだ後の、ほっこりとした気持ちと似ていた。

ミーナの行進

ミーナの行進

ゆんゆん > 私も同じ思いを読後感じました。登場人物がよかったです。 (2006/12/21 10:51)
ほっそ > こんにちは。私は「ミュンヘンへの道」をみていた世代なので、ど真ん中ストライクでした。イラストや表紙も素敵でした(*^_^*) (2006/12/21 18:26)
three bells > ゆんゆんさん、こちらにもありがとうございます。お金持ち=昼ドラ系の人を小ばかにした感じと思ってしまう私はダメですね。心まで豊か。ミーナがポチ子に乗っていって学校のみんなはどう反応したのか、おじさんは朋子の行動で改心したのかなどいろいろ気になりました。 (2006/12/21 22:39)
three bells > ほっそさん、ありがとうございます。そうでしたそうでした、欲しいマッチがいっぱいでした!私も小さい頃マッチを集めていて形の気に入ったもので柄の嫌なものは自分で作り変えたりしていたこと思い出しました。
ミーナのふわふわした髪の色が素敵でした。 (2006/12/21 22:44)

まゆ > 世代はちょっとズレているのですが、ノスタルジックな感じ、上流家庭のゆったりした雰囲気など、とっても素敵でした。ミーナが死んじゃう話かと思って読み始めたのですが・・・。ミーナ、たくましいですね。 (2006/12/22 19:29)
three bells > まゆさん、ありがとうございます。ミーナらしい職業でほんとうにたくましかったですね。気忙しい師走に読めてリラックスできました。 (2006/12/22 21:07)