走れ、セナ! 香坂直 講談社 ¥ 2006.12.23 完読 2006/12/23 23:21

 小学五年生のセナ(女の子)は走るの大好き。
校舎の改築でグラウンドが狭くなりサッカー部との兼ね合いや、顧問の先生の産休で陸上部は廃部になるらしい。
六年生には相談しておいて、五年生には急に廃部の知らせだけなんておかしい話。もうすぐ競技会もあるというのに…
 職員室に掛け合いに行ったがあしらわれ、それを見ていたセナの担任が何とか陸上部顧問として存続すると話をつけてくれた。
でも部として認められるには人数があと二人足りない。
セナは誰でもいいとヤケッパチで同じ班になったばかりの男の子二人に声をかける。
陸上未経験、元文藝部の二人。
顧問になった先生はたよりない。
そんな中でセナは陸上に本気になっていくにつれ、自分の家庭のことや、今まで気づかなかった周りの友達の事にも目を向けていく。

 一瞬の風になれ の小学生にわかりやすい版といった感じ。
 一途に一つのものに一生懸命になることは他に目を向けないことじゃなくて、一つのものを一生懸命見つめることによってそれに関連したいろんなものが見えてくるんだなとおもった。
精一杯がんばる自分、支えてくれる周りの人、応援のありがたさ、人を応援する時の心の共有、埋もれていた才能の発見…小学生から見た素直な気持ちが爽やかに描かれていた。

セナがライバルに負けたくないものはタイム以上の事「一之瀬さんの大好きに負けたくない」
こんなに大好きなものがあるのはうらやましいな〜

走れ、セナ!

走れ、セナ!

nanao > >一つのものを一生懸命見つめることによってそれに関連したいろんなものが見えてくる
今の子ども達に必要ですね、そして大人達にも。
セナと聞いて、F1レーサーのセナかと思ってしまいました。 (2006/12/24 09:54)

three bells > nanaoさん、お忙しい時にありがとうございます。レスのお返事がエラーでなかなか入らずごめんなさい。
nanaoさん、セナはセナのお母さんがファンでそのセナからとったものです。無理やり入部した男の子たち二人も文藝部からということで、五七五でなんでもまとめたりして面白いです。 (2006/12/26 20:41)