会うまでの時間☆☆☆
- 作者: 俵万智
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2005/10/25
- メディア: 単行本
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恋の歌、日常の歌、たった一行の言葉なのにどれも情景が見えてくる。
プーさんの鼻は子育てのことが中心だったから、順番はこの作品から読んだ方がよかったのかも。
日常の歌には食べ物の名前がよく登場するからか、一番共感できる歌だ。
白菜が赤帯しめて店先にうっふんうっふん肩を並べる
自転車のカゴからわんとはみ出してなにか嬉しいセロリの葉っぱ
叶わぬ恋を歌ったものは、夫の愛人からの手紙を読んだような気持ちで…
妻という安易ねたまし春の日のたとえば墓参に連れ添うことの
そして、先生だったた俵さんが学校を去るときの情景を歌ったものは、今の季節と重なった。
はなむけの言葉を生徒に求められ「出会い」と書けり別れてぞゆく
1コマ1コマ、写真をめくるように読めた。