小さなおうち☆☆☆☆

小さいおうち

小さいおうち

 家事の本を出すほどのやりくり上手なタキ。
きっかけは次に出す本にと書き始めたものだが
編集者の考えていたものとは違うためか家にやってくることも無くなった。
 タキは自分の女中奉公していた頃の心構えや、無い中でやっていくやりくりの楽しさ、
終の棲家にしたいと考えていたお屋敷の出来事を、思い出すままに書き連ねていった。
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 人にお仕えする心
単に服従するのではなく「気は心」で
タキの前向きでかわいい所が、おばあちゃんになっても残っていたのだなと思う。

 最終章は甥の次男坊によって、戦時中とはいえ昭和モダンなやんわりとした雰囲気の輪郭を縁取りしたように思った。
ほんとうにタキは「ある種の頭の良さ」を持っているなぁ。